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バックパッカーの聖地なんだと

  バンコクには、安宿街が何カ所かあるようだが、その中でも特に有名なのがカオサンである。   バックパッカーの聖地だと云われるカオサンを、時代遅れのおじさんが訪ねてみることにした。

 王宮前広場の北側付近にあって、世界中からバックパッカー達が誘蛾灯の灯りに集まる虫のように集まって、群れて暮らしている一角である。
 カオサン通りを歩いてみたが、通りそのものはさして大きい物ではない。しかし裏通りのさらに裏通りなどが入り組んで複雑に広がっている。 

 いたるところに英語の看板を掲げたゲストハウス、食いもの屋、バー、クリーニング屋、、コンビニ、薬局などが軒を連ねて、さらに歩道には焼き鶏屋、フルーツの切り売り、アクセサリー屋などが、あるだけの空間を埋め尽くしている。

 この付近だけでも100軒を超すゲストハウスがあって、日本はもちろん世界中から、金のない若者達がやって来て生活している。
 一泊300円から500円くらいで寝る場所を確保して、一杯30円くらいのラーメンをすする。
ここで数日を過ごして、インドへ向かう者やラオスへ行く若者などの中継地として使われる場合もあるし、薬にはまって服役する人も出てくる。

 ゴム草履をはいて、破れかけた短パンと薄汚れたTシャツを身にまとい、大きな真新しいリュックを
担いだ日本の若者が数人歩いてきた。 猿岩石かなんかにそそのかされた新入りだろう。
 こんな情けない姿で外国の大都市をさまよう息子を、親は分かっているのだろうか。 息子だけではない、娘もたくさん見かける。

 バックパッカーのこの姿が格好いいと思うのなら、私たちは時代遅れも甚だしい、化石に近い老人と云わねばならない。 マッ、そのとおりか。

 喧噪と訳の分からない音楽と酒とたばこ、人間の衣服とも思えない服装、これらが無秩序に存在して、英語やいずことも知れぬ言語が飛び交っている。

 一種独特のものうげな雰囲気が漂うカオサンであり、タイにありながらタイではない、人種を問わない表現のしようもない街であった。

 時代遅れのおじさん二人は、まるで未来か過去か分からない場所にタイムスリップしたように、呆然としていたのであった。

 

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