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ピサヌロークから東北タイへ

 イサーンと呼ばれる東北タイは、山深い山間部や塩害に悩まされ耕作に向かない田園が多く、日々の生活は恵まれない地方と云われている。 イサーンと接するのはラオスとカンボジア両国で、クメール帝国以来民族交流は深い。

 したがって、タイ東北部の人々は皮膚の色が多少黒く、身長も小柄な人が多い。そのうえ主要な産業もなく、地味が悪いため農業すら、収穫は期待できない。殆どの地方で生活のためバンコクなどへの出稼ぎに頼る生活を余儀なくされている。

 詳しいことは分からないが、バンコクやチェンマイなどの人々は、イサーンの人々を貧しい田舎の人と、一段下に見ているように思えるのである。

 私などは生活は貧しくとも、素朴な田舎の様子を見るにつけ、昔の日本を見たように思って懐かしむのである。バンコクでイサーに行ってきたなどと話すと、何でそんなところが良いの。といぶかしい目で見られることが多い。 でもイサーンは楽しいのだ。

 バンコクからイサーンに飛ぶ飛行機はあるが、北タイから東北タイへは飛行機がほとんど無く、いったんバンコクまで帰って改めて東北タイをめざして飛行機に乗り換えねばならない。
この事実は、ラオ系の人々への差別感が、強く働いているのではないかと思うのだがいかにも不便である。

 タイには詳しい弟に聞いてみると、最近はチェンマイから東北タイのウドムタニ空港まで民間航空が飛んでいるらしい。その後ウドムタニから、ラオスのビエンチャンまで乗り継げるとの話しであった。

 日頃からこんな思いを持っていたので、ある時北タイのピサヌロークから、バスを使って東北タイのコンケンをめざす旅に挑戦することにした。厳しい山道を直線距離で250㎞バスで走破するのである。

 京都の大学に留学中のエンさんの実家で、ご馳走になったジュースが思った通りとても甘く、いつまでも口に残る。タイの飲み物は暑い国なのか、コーラ、ペプシ、ジュースなど何を飲んでも激甘で私には向かない。
  
 タイで飲めるのは、ミネラルウオーターとオレンジやスイカなどを直接絞ったジュースとリポ(リポビタン)くらいであろう。

 バスはピサヌロークから一時間もすると、山間の険しい道路に挑戦を始めるのだが、その前にガソリンの補給をとばかりに、スタンドに入っていった。土地の広いタイではガソリンスタンドは、コンビニとトイレを必ずと言っていいほど併設している。

 乗客はトイレで用をすませ、食堂で軽食を食べてコンビニでおやつを買うのである。もちろんバスは、スタンドでガソリンを飲んで乗客を待っている。
そして休憩を終えたバスも乗客も、機嫌良く次の目的地を目指すのである。

 バスは高い峠をあえぎながら登っていく、左の谷底を覗くと渓谷を汽車が走っている。渓谷の川の水は、タイには珍しく透明である。
 
 タイ国鉄の北本線(バンコク~チェンマイ)が汽笛を鳴らしながらのんびりと散歩しているかのように動いている。山を走るバスは登っては谷をなぞり、いろいろな山の姿を提供してくれる。

 野生のバナナが、あちこちに自生して、たわわに実をつけている。谷底に近い場所にある少数民族の村、峠の上から彼方に見えるのも、山岳民族の村々である。この人たちは何を生業にして生活をしているのであろう。 何を考えてこんなに山深い場所を生活の場所にしているのだろう。





 

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