クレット島

クレット島を後にする

 クレット島からパークレットバス乗り場に帰るには渡し船に乗って、かなりの距離を歩かねばならない。
暑さで消耗していて、しんどいことだなあ。と嫌になりかけていると、桟橋に係留されていた船で30才代くらいの、夫婦が出船準備をはじめていた。

 さも、羨ましそうな顔をしていたのだろう。どこまで行くのだ。と聞いてくれるのでパケットと答えると、20バーツ(56円)で送ろう。
 一も二もなく乗せて貰った。まともにいけば、1時間はかかるのだが船に乗れば座っていて10分だ。
Photo
 
 川風は涼しく周りの景色を愛でながら、パークレットの桟橋へ着いた。 着けてくれたのが、バスを降りてすぐの桟橋だったので、これは有り難かった。

 夫婦の船は私を降ろすと北の方角に進んでいった。逆の方角だったので少しお小遣いを取ったのだろう。

 ここから帰るにはバスかタクシーだ。   タクシーなら簡単にノンタブリーへ行くことが出来るが進歩がない。 とするとバスしかないが、往路使った32番は復路はンタブリーの桟橋は通らない。

 パークレットへやって来て、Uターンしていくバスを日陰から眺めていた。何と雑多なバスなのだろう。 オレンジバス(冷房バス)の205番も走って来たが、このバスどこかで乗ったことがあるぞ。 そうだ、ルンピニ公園の近くだ。乗ってみるか、と歩み寄ろうとしている間に走り去ってしまった。

 その後ろから来たバスは、冷房車だが見慣れないバスだ。窓に出してある行き先板は全く読めないタイ語と英語でも書いてあった。

 分かりもしない英語を見ていたらビクトリー何とやらと読めた。 しめた。ビクトリーモニュメント(戦勝記念塔)へ行くのだ。 しかも行き先板は黄色の表示板ではないか。

 勇んで乗った166番のこのバスは、BTS高架電車の駅、戦勝記念塔まで行き、その上、行き先板が黄色と言うことは、途中から高速道路へ入って走るのだ。日頃の行いの良さは現れるものだ。

 とすれば、これからは戦勝記念塔へ行けば、パークレットの町まで高速道路を通って行けるということだ。

 今日の旅もまた新しい発見ばかりだった。 一人旅で話相手はいないが、常に気持ちが高揚し、見ることなすこと全てが、老化しかかっている頭の中に吸い込まれていくようだ。  
今日の経費は食費も猫も入れて 600円ほどであった。

| | コメント (0)

特産は犬の糞?

 島の外周を回ったおかげで、全体の様子や規模が把握できた。 渡し場を出て、中心街とおぼしき右方面を探索することにした。
 いつものようにお寺にお参りをかねて、トイレを拝借した。(絶対ここでトイレをすまさないと、そういう場所は見あたらない)

 お寺が経営らしく、幼稚園があってかなりの人口と見受けられた。

Photo 左の写真は幼稚園で管理下行き届いて、とても綺麗である。

  Photo_8

 たまたま出てきた園児は賢そうな中国系であった。
 

細い道路を歩き始めると、お菓子を売る店が、かなりある。

 暑さと疲れをこの甘いお菓子がけっこういやしてくれる。

 後は陶器ばかりが軒を連ねている。あちこちに工房があり販売も手がけている。日本の陶器とは異なり素焼きのような感じで、壷、鉢、食器、玩具と多種多彩な商品がが販売されていている。

Photo_4

 道路の横では頭の薄いおじさんがロクロを回して、立派な器を作っていて、一声かければ写真を気軽に撮らせてくれる。 このモン族のおじさんは、けっこう絵になる風貌であった。

 とても美しい花々が植わっている家があったので、立ち止まって見ていると、家のお婆さんが帰ってきた。 綺麗ですね、というと家の中に招かれて多くの花を見せてくれた。
 そのうえ、庭から川に突き出た屋根付きテーブル付きの桟橋に案内されて、冷たいお茶とフルーツをご馳走になったが、こんな川の上に張りだした吾妻屋は昼寝にはもってこいだろう。

 中国系の上品なおばあさんだったし、お爺さんも穏やかな方だった。お金持ちなのか、広い敷地で家も豪華、その屋敷の隣には娘さん夫婦が、ラーメン屋を営んでいて、いい老後を過ごされているようだった。

 数軒隣の店先に並べてあった、10㎝ほどの陶器の子猫を10匹ほどを土産に買った。 この子猫は金魚鉢や水槽の口の部分に前足をかけると、中の獲物を狙うようにかけることが出来るのでおもしろい。

 それにしても暑い。村の中程まで行くとちょっとした広場があって、食べ物や飲み物をうっている。
氷でよく冷えた西瓜ジュースを買って生き返った。干天に慈雨とはまさにこのことであろう。

 歩き疲れたので座って休みたい。川岸に立派なベンチはたくさんあるが座れない。

Photo_5 ここには先に寝ている住人がいるのだ。  どのベンチにもすべて、お犬サマが寝ている。

 たまに空いているベンチがあると思えば、コンサートで見かける場所取りさながら、糞で場所をふさいでいるのだ。

 なんでこんなに犬が多いのだ。夜になると一人歩きは吠えまくられて恐ろしいぞ。とにかく島の犬の数は異常であった。

| | コメント (0)

川の中に出来た クレット島

 朱色を基調にして、金色を配した派手な寺院があって、その寺の境内を進むと チャオプラヤ川に突き当たった。そこには、粗末な木の桟橋があって、島へ渡ることが出来るようだ。昼寝をしていた3匹の猫を脅して遊んでいる内に、渡し船はやって来た。

Photo_2  島から渡ってきたお爺さんとオバサン2人が自転車と共に降りると、客は私1人なのに出発、渡船料は5円と嘘みたいな料金である。

 島に上がって最初に見たのは、若いおばさんが茶色に濁った川の水でお洗濯、その傍らでは裸の幼子が、バチャバチャと水遊び、少し進むと大きな寺があって、飲み物やお菓子の屋台も出ている。

 更に進むと島の幹線道路に続いていた。その道路の幅はなんと広いところで2メートルしかない。自転車か、せいぜいバイクがやっと離合できるくらいである。

 川岸に立って眺めてみると大きな島だった。 どこまで歩けばいいのか、せっかく来たのだから頑張って歩く。つもりだったが、船を降りた場所までもう一度引き返すことにした。

 これは島内の見学を諦めたわけではない。渡し船で着いたときにバイクが3台ほど屯していたのを見ていたからである。私が近寄ると順番なのだろう、若い女性がバイクを寄せてきた。 言葉が不自由な私は手真似も交えて、島をぐるっと回ってくれと依頼した。

  彼女の言い値は130円だったので、値切ることなく承諾した。いい歳をしたタイスキおじさんが、ナップサックを背負った姿はサマにならないが、バイクの後ろにまたがり、島を左回りに走り始めた。左側には20軒ほどの集落があって、、ここから島の特産らしい茶色の陶器の積み出しをしている。
Photo_3
 チャオプラヤ川の蛇行を利用し、人工の掘削によって作られたこの島には、モン族と中国系の人々が定住して、陶器とお菓子が特産として知られているらしい。

 緑豊かな南国の島には、様々な果樹が栽培されていて、まことにのんびりとして穏やか、小さな池には蓮が咲き乱れ、密林ではさまざまな鳥たちが囀っていた。

 彼女のバイクで1周して分かったことは、徒歩では半日近くかかっても回れない大きさで、とても川の中の島だとは思えず、意地を張って歩こうなどと無謀なことをしなくてよかった。彼女に聞いてみると、島の外周は約8キロメートルほどと云っていた。

 クレット島の幹線道路は、道幅が極端の狭く、自転車か最大でもバイクが下車してやっと、離合できるほどであって、自動車は一台もなかった。

 この島の見所は島について右回りに1キロメートル余りがメインとなるだろう。船着き場でバイクを降りた後、改めて徒歩でゆっくりと右のメイン道路を見学することにした。

| | コメント (1)