ローイエット

町の中心はプラーチャイ湖

 ローイエットの町は、池 (プラーチャイ湖)を中心に放射状に広がったような街であった。
ホテルに入ってまずは街の探索をと、(プラーチャイ湖に出かけてみたが、湖というより大きい池と呼ぶ方がふさわしい、住民の憩いの場であった。

 この池公園では、売店のおばちゃんから餌を買って、大きな池に餌を撒く人が多い。すると水面が盛り上がるほどの魚が顔を出してきた。生意気に髭を生やした鯉と鯰がはね回っている。
お母さんと一緒に餌をやる子どもの姿が実に可愛らしい。

 木陰の芝生の上で教科書を広げて勉強している感心な中学生がいた。こんにちはと声をかけて、よく見ると教科書は「理科」の教科書だ。 ドキッ、 理科は好きですかと聞くと、案の定好きではありません。そうでしょうな。

 感心な中学生のTシャツには日本語で「わらいすぎ」とプリントされていて彼女にはよく似合っていた。

 なんだかとても印象の薄い街である。 特記事項無しだな。

 翌朝8時にチェックアウトして、トゥクトゥクでバスターミナルまで乗ると80円だった。 近くにいた高校生にムクダハーン行きのバスの時間を聞くと、なんと10時までないらしい。
昨日2~3時間の距離だから頻繁にバスがあるだろうと、となめてかかっていたことを後悔した。

 ここで私のいつもの作戦が始まった。バス関係の人、うろつく警察官、近くのおばちゃん、など手当たり次第に 「私はムクダハーンへ行きたい、バスはどこに停車しますか」と聞いて歩いた。 これを旅の恥はかきすてというのだ。

 これが布石である。このあと私は推理小説を読むのにに熱中するのである。
10時近くになると、周りの人の視線がこちらに集まってくる。 9時50分、おばちゃんがたまりかねた様子で声をかけてくれた。

 ムクダハーンへ行くバスが来たよ。 エッどのバスですか。  ターミナルに並んでいるバスではなく離れたところに停車するのだそうだ。 声をかけておいてよかった。 ありがとう。

 そのバスの乗車口で切符を売っていたのは、偶然にも昨日ホテルを尋ねたお姉さんだった。
こんにちは、今日はどこへ行くの?  ムクダハーンだよ。  160円だよ気をつけてね。

 最近私は分かるのだ。田舎のバスは20バーツで約1時間の距離を走ることが。しがってムクダハーンまで約3時間、午後1時に到着か。

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ボロバスはローイエットへ

  マハサラカムを後にしたバスの乗客は、全員が色浅黒いラオス系の人ばかりで、服装の特徴もおもしろい。 11時少し前にローイエットバスターミナルに到着した。

 このイサーン中央部に位置する小さな町は、大きな円形の湖を中心に広がっていて、織物の産地としても有名らしい。
我々が京都でタイ料理教室を開くとき、講師として招く事のあったピンケオさんは、この町の出身だ。

 彼女に云わせると、タイ国内の三大貧困地と云われるこの町も、人情味厚く風光明媚な住みやすい町となる。  私は彼女が推薦してくれた町一番のホテル、ローイエットシティホテルに泊まる心づもりである。

 バスを降りてトゥクトゥクの運転手が、我がちに高値をふっかけようと、群がるのをを避けるため、 いったんトイレに行って我が心を鎮め、体制を整えてから、誰が尋ねやすいかそっと周りをを窺った。
ターゲットは、到着したソンテウの客からお金を集めているお姉さんがよさそう。

 そっとお姉さんに近寄り、ローイエットシティホテルへはどう行けばいいでしょう。と尋ねると、やはりかなり距離があるらしくトゥクトゥクにしなさい。と返事も聞かず、あたりを見渡してから、一台のトゥクトゥクを呼んで、ホテルまで30バーツで行くように言いつけてくれた。 彼女の友達 なんだそうだ。

 ローイエットシティホテルはこの町にはそぐわないホテルであった。ボーイが飛び出してきて私の荷物をフロントまで運んでくれたがが、私は予約客ではない。

 空いた部屋はありますか。一泊いくらですか。といつものように尋ねると、有りますとにっこり。
料金はと聞くと、 口ごもりながら、お二人ですね。 と聞き返す。 残念ながら一人ですよ。
よけいなことを聞くな。でも彼女は部屋とベットの大きさを考えてのことだから仕方ないか。

 結果的には豪華なツーベットの部屋で、カーテンを開けば、目の前に金色に輝く大きな仏像がそびえていた。ボーイに聞くとブーラパ寺院のこの仏像は68メートルあって、タイで一番高いと話してくれた。
 この立派なホテルは朝食付きで2,900円だ、田舎に来るとバンコクより何でも安いのが有り難い。




 


 

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