タリンチャン

充実した運河巡り

 次に上陸したのは小さなお寺だった。タイ人達はこのお寺参りがコースの目玉らしく、熱心にお参りしていたが、私など子連れの鶏と遊んでいるばかりであった。我が家も昔からの宗派に属しているはずだが、仏教徒と言っても何とも無信心で申し訳ないことだ。

Photo_6  何宗で、お寺は○○寺と言われても、私が入門したわけではなく、先祖の誰かが何気なしに入ったことであり、未来永劫子々孫々にわたって束縛されることは、何とも不可解なことだ。

 寺参りをしたボートがまた停船した。前にある店のオバサンが食パンを売っていて、1斤14円で沢山の客が買っていた。何をするのかと、いぶかって見ていると、タイ人は食パンをちぎって運河に撒き始めた。

 すると出てくるは出てくるは、汚い運河の中から大きなナマズが何百匹もわき出してきた。ナマズは盛り上がり、はね回ってパン切れに突進してくる。

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 魚どもの水飛沫で、ずぶ濡れになってしまった。こんなに濁って美しくもなく、臭気さえも漂う運河に、ナマズは無数に存在しているのだ。 これならパンの耳を釣り針に着ければ10匹くらいはすぐに釣れそうだ。

 今度は客の要望で食料品を扱う店によった。タイ人達はまたしても家族への土産物を物色して、沢山の品を衝動買いして楽しんでいた。
 ボートは運河を大きく周り、所要時間2時間15分で、タリンチャンの運河巡りを終了した。

 前述のダムヌンサドゥワク水上マーケットにも運河巡りボートはあるが、多くのボートによる運河の混雑や料金の高いこと、運行時間が短いことなど、やはり観光客には不満が残る。 タリンチャンは、一人でも参加できるし気軽に楽しめて、しかも安く、文句の付け所がない。

10段階で評価すると、ダムヌンサドゥワクは(4)、タリンチャンは(9)位の評価かと思う。 ただタリンチャンは運河巡りの時間が長く、硬い板の上に座るのでお尻が痛くなる。100円ショップで座布団を用意していくとよいのではないか。

 ボートを降りても可愛い子ども達のタイ舞踊は延々と続いていた。子どもの頃からこれだけ踊って、さらには学校でも体育の必須として指導を受けるのだから、タイ人はみんなひととおりは踊れるんだ。

 バスで行って適当に食べて、ボートで運河を巡ることが出来る。この水上マーケットはクールであった。

 最後に、バスを下車した所まで歩き、三叉路を渡って79番のバスを待てばよい。停留所の表示なんぞ無くとも手を斜め横に差し出せば、バスは止まる予定である。

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タリンチャンの運河ボート

 手漕ぎボートに囲まれた台船座敷の客層は、タイ人が6,中国系が3、その他物好きが1くらいか。家族で、またグループでやって来た客が、あぐらを組んで盛り上がっていた。

 水上お座敷台船の西端には、今日の目的である運河を巡るボート乗り場があった。
私が行った時には、すでに満席近くで空席はわずか2席、一人の料金は280円だったのでさっそく乗り込んだ。

 落ち着いて船内を眺めると、ファラン(白人)の男女1組以外はすべてタイ人、さすがタイ人のための行楽地だと納得した。

 いよいよバンコクノーイ運河の支流巡りのボートは、20人の客を乗せて動きはじめた。
ボートは粗末な民家や名も知れぬ小さなお寺、ココナッツやバナナの林をあとに、かなりのスピードで進んでいく。

Photo_3  ガイドも同乗して熱心に説明しているが、いくら感情を込めて説明し、歌まで披露してくれても、早口のタイ語など分かるはずもない。

 40分ほど走って上陸した。ここはランを栽培している農家で、畑一面いろいろなランが咲き乱れていて、心行くまで見学させる。

 もちろんお土産用に格安なランの鉢植えや切り花も販売されていて、タイ人グループは競って買いあさっている。

Photo_5  私などいくら欲しくても検疫にひっかり、日本には持ち帰ることが出来ないので、見るだけ。

 再びボートは狭い運河を快走し始めた。と、流れの緩やかな場所に手漕ぎのボートが待ちかまえていた。

 オバサンがバナナと紫芋を揚げて、アロイアロイ(美味しい美味しい)と云いながら寄ってきたが、食べてみると、なかなかの美味しさだ。

 ボートで揚げた熱いバナナのフライがこれほどうまいとは、タイではバナナは焼くか揚げて食べるかが主流なんだ。

 よく売れている、バナナ屋ボートのオバサンと、運河巡りボートの運転手はどうもグルだ。 しかし大きな紙袋に一杯の揚げたてのバナナが28円だからまあいいか。

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タイ人憩いの場 タリンチャン

 前回に述べたダムヌンサドゥワク水上マーケットは、観光客御用達でガッポリとお金を落としていただくところ、それ以外に実質的に楽しめる水上マーケットは無いのか。それがあることはあるのだが、土曜日と日曜日しか開いてないのだ。

 位置的にはバンコクの南バスターミナル(サイターイ)の更に南側に位置するタリンチャンと呼ばれるところである。このタリンチャンの観光客は非常に少なく、タイ人の週末の憩いの場所でもある。

 2月とはいえさすがバンコク、36℃の暑さのなかを BTS(高架電車)のサイアム駅で下車した。
駅の階段を北側へ下りると、東行きのバス停がある。そこから79番のバスに乗ろう。
 車掌がいつものようにガチャガチャ音を立てながら、切符を切りに来るので、タラートナームと言って30バーツも出せば釣りが来る。

 不安が有れば、タリンチャン、タラートナームと言えばさらによい。(タラートは市場、ナームは水である) あとは寝ていても水上マーケットに連れて行ってくれる。

 日曜日でもあり、渋滞はなく ましてエアコンバスなので気分は上々、伊勢丹の前を通りピンクラオ橋を渡り、トンブリー地区を走って、朝の生活を眺めながら西へ西へとバスは走り、瞼は重くなる。

 次第に道が狭くなり、更に進むと、急に右へカーブしている所があるから、ここで下車をするのだ。
一人で来て居眠りしていたり、降り忘れたりしたら、年配の綺麗な車掌さんが優しく起こしてくれるはずだ。 そのためにも、しっかりタラートナームと告げておかねばならない。

 バスは右へ去り、私は左へ歩き始める。この道は300メートルほどあって、両側には植木や果物、お菓子、飲み物や特産品が所狭しと売られている。

 行き止まりの手前には小さな野外のステージがあって、小さな男の子、女の子たちが、可愛らしく化粧をしてタイ舞踊の発表会などをやっている。無邪気な子ども達より、緊張しまくった、ひねた母親の様子の方が面白いかも知れない。

 念のため、突き当たり左側には貴重なトイレが有るので、今必要なくとも寄って行かれることをお勧めする。 

 その突き当たりは運河で、広場のような大きな台船が3基ほど浮かんでいる。台船にはゴザが敷かれ、食事が出来るように座り机がたくさん用意されている。客が座ると台船を取り巻いている屋台船に好みの食事を注文する。

 つまり運河に浮かんだ台船に客が座ると、取り巻いている屋台船が「台所」となって、シーフードや各種の料理が、涼しい運河の上で食べられる仕組みなのだ。まさにタイ人が週末のピクニックに来ている風情である。

  食事をしながら上を見上げると、上はスパンブリーへ向かう汽車の鉄橋があって、小猿、いやいや子ども達の格好の遊び場になっていた。

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