食べる

タイの食事は美味しいが 好みがあるようで

 身内の話で恐縮ですが、私の末弟は日タイ教育交流協会を立ち上げて、タイ語教室、タイ料理教室などを主宰している。またタイへの修学旅行にも携わり、その他に年10回ほどはタイへの研修旅行にも出かけている。

 タイへの渡航も数えきれないようだが、彼はタイ料理がほとんど食べられない。 (全く食べる気がない) タイ人の摂取する動物タンパクは、鶏と豚が主体になっている。その鶏が大嫌いだから、もうタイ料理は食べられない。それでも刺身を中心とした日本食を、探し求めてタイの街を彷徨っているようだ。

 こんな人もいれば、タイ料理が大好きという人もたくさんいて、いろいろな好みを持って食生活を楽しんでいる。

 タイ料理大好きの日本人が、これは絶品の味と褒め称える料理にプーパットポンカリーがある。

バンコクには「ソンブーン」というチェーン店が5軒ほどあるようだが、このシーフード店の名物が、渡り蟹のカレー炒め (プーパットポンカリー) だ。

 自称タイの食通と云われる人達が、渡り蟹が、ココナッツミルクのカレーと、泡立てた卵とマッチしてジューシー、この店のプーパットポンカリーは絶品とおっしゃる。

 私もそれではと食べてみた。大きな皿に盛られご飯の上に、卵の柔らかなカレーがたっぷりかけられて乗っていた。カレーの中には割られた渡り蟹もたくさん入っている。 その味は? どうもココナッツミルクのせいか甘いのだ。 

 その後トンクルアンやマンゴーシャワーと店を変えて、プーパットポンカリーを食べてみたが、甘さが気になって絶品の味とは云えなかった。

 同じ甘い味のご飯(デザート?) であれば、カオニャオマムアンのほうが、まだ私には合うように思う。 この料理は餅米を蒸したご飯に、ココナッツミルクをかけて、その上によく熟して皮を剥いたマンゴーを乗せた料理だ。これは甘いには甘いがかなり上品な味のご飯である。

 しかし私には柔らかで甘ったるい食事は合わない。たとえ変な匂いがしようが、スパイスがきつすぎようが、シャンとした味のタイ料理が好みである。

 

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タイの食べ物は面白い

 タイにはどんなに田舎に行っても屋台があって、その中でも一番多いのがクエティオと呼ばれる麺の屋台である。ほとんどの麺は米麺だが、時にはバーミーといって、黄色い色の中華麺も見られて嬉しくなる。

 乾燥した米麺をさっと湯通しして、汁の入った丼の器にいれて、その上に魚の小さなツミレや野菜、焼き豚スライス、鶏肉、正体の知れない物を、いくつか乗せて、出来上がる。味はごく薄味のまま持ってくる。

 古ぼけて薄汚れた台の上にはどの屋台でも全く同じの、唐辛子の粉末、酢漬け唐辛子、砂糖、小さく刻んだパクチーなど4種ほどの調味料がセットになって置かれ、その横にナンプラー(小魚を発酵させて作った魚醤)の大瓶がデンと置かれている。

 運ばれてきた麺に自分で調味料を好きなように加えて、自分好みの味に整えて食べるのだ。そのため麺のだしは非常に薄くしてある。   タイ人は唐辛子粉と砂糖をどさっと入れることが多いが、私などは唐辛子粉、ナンプラーとパクチーは適量にして、酸っぱいのが好きなので、酢漬け唐辛子をスプーンに3~4サジと多めに入れて食べている。

 日本では店が作った蕎麦なんかに、客が調味料をガバガバと入れて食べでもしたら、気を悪くするに違いない。でも自分の食べたい味にして食べるのは、屋台側も当たり前のことと承知しているし、そのためにたくさんの調味料が各テーブルに置かれているのだから遠慮をする必要はない。

 こうして美味しい麺を食べるのだが、時々汁の色が褐色に、濁っていることがある。この場合は豚の生き血を入れているので、慣れない人は敬遠する場合もあるようだ。また屋台の食器や箸は決して衛生的とは云えないので、気になる人は自分の箸を持参していると便利だろう。

 ある時バンコクの食堂で珍しい物にであった。それは日本では天然記念物に指定されている、変な形をしているカブトガニである。カブトガニをタイの人たちは食べているのかと、驚いたが、そこは何事も経験と注文してみた。

 グロテスクな姿で泳ぐエイのような形をして、硬い殻に覆われたカブトガニの尻尾を握って店員は調理場に消えていった。

 あんな物のどこを食べるのだろう。中に美味しい身でも詰まっているのだろうか。何でも初めて食べる時は不安と期待で、出てくるまで心配なことである。 そして大皿に乗せられたカブトガニは、元の形のまま茹でられていた。

 ナイフとフォークで怖々叩いてみると、カンカン音がして切ったり割ったり出来そうもない。 店員にどうして食べるのかを聞くと、店員は尻尾をつかんでひっくり返してくれた。そしてお腹には黄色の卵がびっしりついていて、この卵だけを食べるのだという。 意を決して食べてみると、美味しくも何ともない。これが天然記念物の味か。

何事も経験だと云うが、グロテスクな天然記念物は、食べるところはろくになく、塩ゆでされた卵もまずく、授業料としては高くついた。

 

 

  

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見た目だけで判断は出来ないが

 人間は生まれてから死ぬまで、何かを食べていないと生きていけないようだ。飢餓で苦しみ餓死寸前の国もあるが、普通は毎日何かを食べて生活をしている。それでも国によって食べるものに、差があって同じではない。

 例えば動く物なら何でも食べてしまう国があったり、牛だけは食べない国、野菜しか食べない国などもあるらしい。

 そして自分の国の食物が一番正当で、他の国もそうでなければいけないなどと、狂ったような国まで現れている。

 鯨は賢い動物だから食べてはいけない。などを理由にして日本の捕鯨を批判し、妨害する思い上がりには困ったものだ。そう言うヤツの国が、牛をはじめ羊も豚もカンガルーさえも屠殺して食べているのは何でや、と思うのは私だけだろうか。

  日本人は生の魚を食べるのが大好きな民族である。これは世界でも数少ない食文化なので、刺身を食べる風習のない国の人々は、眉をひそめ野蛮な未開の国とまで思うらしい。それでも慣れるにしたがって日本の寿司などを珍重し、魚の生食に順応していく。

 日本人がこよなく愛好しているみそ汁でも、飲めない外国人はたくさんいる。これは見た目だけで、いらぬ連想をして拒否反応を起こしているだけなのだ。

 タイの食事が食べられず、この国はなんと野蛮な食べ方をしているのだ。とか何でこんな物を食べるのか。などと云う人もあるが、その国の食文化を批判をするのではなく、郷にいれば郷に従えのたとえのように、まず食べてみるのが本筋であろうと私は思っている。

 私の知っているご婦人が2日間ホームステーをして、タイスキさんホームステー先の、タイの食事が口に合わず全く食べられませんでした。それでどうしたの。と聞くと日本から持参したオカキだけで過ごしたのですよ。可哀想でしょ。

 可哀想なのはホームステー先の、食事の用意をしてくれたお母さんでしょ。何を作っても食べてくれないお客など、泣きたい気持ちだったに違いない。人の気持ちが分からない人は、ホームステーなどする資格はないと思うのだが。

 ある時イサーンの、コンケーンで夕食を食べようと小さなレストランに入った。私が席につくと、外人が来たとばかりに、前に座っていた数人の若者のグループが私を振り返った。男性も妙齢の娘も人食い人種だ! と思った。 みんな口の周りが真っ赤な血で染まっていたのである。

 これは赤貝の仲間のホイクレーンで、さっと湯がいて辛いタレつけて食べると、ビールのおつまみなどには、とても合うらしい。開いた貝の中から出る血液には、貝には珍しくヘモグロビンが含まれているので、真っ赤な汁が口の周りにつくのである。

 私などはもう少し茹でて食べれば、血液の色が褐色に固定されて、食べやすかろうと思うのだが、この貝は、さっと湯通しをする半生状態が、一番美味しいのだそうだ。このホイクレーンは牡蠣と共にタイの貝の中では一番よく当たるから慣れない人は食べない方がいい。

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